海外ニュースで知る世界の流れ

興味のある英文記事を日本語で要約し、「柴田優呼@アカデミックジャーナリズム」でツイート。そのツイートの再録ブログです。英語のニュースを知り、世界の流れをつかむご参考にしていただければ。

コロナ危機

米大企業CEOが、ポストコロナは、取り残された人を助ける経済体制にすべき、と発言

2020年5月19日 JPモルガンのCEO、ジェミー・ダイモンが、今回のコロナ危機は、取り残されて来た人たちにチャンスを提供するよう、経済を再編成すべきと告げるもの、と発言。 過去数か月の出来事が明らかにしたのは、コロナ禍にさらされる前から、あまりに多…

コロナ禍の米国で、チャリダー増殖

2020年5月18日 米国で自転車が飛ぶように売れている。 ジムの閉鎖で、体を動かす代替手段兼ストレス解消を兼ねて購入する人もいれば、学校閉鎖で家に閉じこもっている子供のエネルギー発散に、と考える親も。 ロックダウン解除で通勤を再開する際、自転車の…

コロナ禍で孤立したアラスカで、小売店主が独力で物資を調達

2020年5月17日 人口450人のアラスカの町グスタフで、唯一の小売店を営むパーカー。 普段は州のフェリーで商品を仕入れているが、激しい嵐で波止場が損傷。 コロナ禍も重なり、フェリーが運航休止に。 町民は、彼の店で生活必需品や食料を入手するしかなく、…

「レ・ミゼラブル」で描かれた1832年のコレラのパンデミック

2020年5月16日 1832年のコレラによるパンデミック。 世界中で被害が出たが、フランスでは特に劇的な結果をもたらした。 数週間のうちにパリで2万人、国全体で10万人以上が死亡。 当時のパリには産業革命で大量の労働者が流入。 ノートルダム寺院やテュイルリ…

秋学期の対面授業で、対応分かれる米大学

2020年5月15日 米国の大学の多くが、秋学期に対面授業を行うかどうか思案中。 カリフォルニアでは、臨床訓練の必要な看護科の学生や、ラボでの実験が必要な学生を除き、遠隔授業を続ける所も。 オープンしても、教室内の学生数を5人までにしたり、登校日を週…

ロックダウン後のリベンジ・ショッピングの行方

2020年5月14日 ロックダウン後の中国で、ブランド品の購入が急増。 広州のエルメス店では4月の営業再開日、270万ドルの売り上げを記録。 リベンジ・ショッピングが始まっている。 だが、コロナ危機以前との違いも顕著。 第一に、全体の売上高はすぐに回復し…

コロナ禍を超え、アジアで国境を超えた往来が復活

2020年5月13日 アジアで国境を超えた往来が徐々に復活。 韓国から中国に入国するビジネス客は5月1日から、2週間の自己隔離を免除。 到着後コロナの検査を受け、結果が出るまでの1、2日間政府施設にとどまるだけですむ。 中国でも5月4日から、香港の工場経営…

コロナ危機の中、WHO総会参加を求める台湾

2020年5月12日 台湾が5月18日開催のWHO総会へのオブザーバー参加を希望。 コロナ感染拡大抑止が成功、世界の関心を集める。 中国近隣なのに、感染者はわずか440人。 韓国が1万1千人、シンガポールが2万人以上なのと比べても際立つ。 中国が参加に強く反対す…

コロナ危機でカリフォルニア大学が2024年まで、ACTとSATを除外

2020年5月12日 コロナ危機の影響を受け、UCLA等カリフォルニアのUCシステムの大学10校が2024年まで、ACTとSATの成績を入学の合否判定から除外する方針。 既に今年は除外すると表明していた。 代替となる独自の入学試験を今後作成予定。 ACTとSATは学生の能力…

テック企業隆盛の一方で、ガーゼも作れなくなった米国の生産力

2020年5月11日 なぜ米国にはワクチンや薬がないのか。 なぜマスクや人工呼吸器がないのか。 それは、そうした製造・供給システムを構築しない選択をしたから。 コロナは米国の政治や社会の壊れている面を浮き彫りにした。 世界で最も裕福なテック企業や、最…

コロナ危機による中国の失業者は8千万人との見方

2020年5月10日 コロナ危機により中国でどれだけ失業者が出ているか、全体像をつかむのは難しい。 政府は悪い数字を発表したがらないからだ。 公式発表では都市部での3月の失業率は5.9%。 そこから計算すると失業者数は2700万人。 だがこの数字は、地方の労働…

シンガポールが顔なしロボット犬で、ソーシャル・ディスタンス監視

2020年5月9日 シンガポール政府がこの週末、ボストンダイナミクス社の、首から先がない、あの黄色いロボット犬、Spotによる公園パトロールを開始。 録音メッセージを流し、来園者にソーシャル・ディスタンスを保つよう促す。 ロボット犬は装備されたカメラで…

コロナでどん底の米経済、でも株式市場は好調の怪

2020年5月7日 経済はガタガタなのに、ここ数週間なぜか、米国の株式市場は平穏。 コロナ危機の初期、ウォール街はいったんクラッシュ。 そして現在、感染が下火になる目途は立たず、3千万人が失業中。 いい材料はどこにもないのに、比較的ましな状況。 株式…

スペイン風邪が、第一次大戦ほど記憶されていない理由

2020年5月5日 1918年のスペイン風邪で、5千万人から1億人が死亡した。 だが不思議に、文化や政策や、公的な記憶に大きな影響を残していない。 第一次大戦にかき消された、とも言われる。 確かに戦争と違い、感染症は個人の体の内部で戦われる。 それにウイル…

米国のコロナ患者の重症化は7、8日目

2020年5月4日 米国のコロナ患者でよく見られる症状の経過。 重症化する患者の多くは、7日目や8日目に悪化し、息切れが始まる。 途中、3日目か4日目に少し改善することも多いが、油断してはいけない。 治ったと思って、普通の生活を始めてはならない。 その間…

ポストコロナで、新しい文学は生まれるか

2020年5月3日 コロナで英国の出版業界も大打撃。 それでも読書ファンは、ロックダウン中に読みたいお気に入りの本のリストを交換。 新たな販促にいそしむ出版業者も。 必ずしも新規の試みではないが、Zoomで人気著者の催しを開催、サブスクの会員を募集、ポ…

ニューヨーカーの友人間で、露呈する格差

2020年5月2日 ニューヨーカーの話。 いつもテーブルを友人と囲んでわいわい。 仲間うちで大事なのは、賢くておかしくて、人をあっと言わせること。 だが今はZoom越しのやり取りで、互いの経済格差が露呈。 自分は街に残っているが、友人は郊外の別荘に避難。…

流通網の混乱対策で、アメリカで戦時農園が出現

2020年5月1日 コロナで流通網が混乱、食料品の流通が懸念される米国。 食料自給のため、かつて戦争中にできた戦時農園「勝利の庭」を個人で作る動き。 第一次大戦時、国からのトップダウンで開始。 国際的な不作や農民の徴用で食料不足に陥ったのが原因。 第…

オースティンの世界がリアルになるロックダウン生活

2020年4月30日 ジェーン・オースティンの英文学『分別と多感』。 過去数回ドラマ化されたが、百年以上前の日常は、奇異に見えたもの。 だがコロナでロックダウン中の今、これまでになくリアルに。 家族は常に家の中にいて、退屈を押し殺している。 恋人達は2…

コロナウイルス危機で、自国優先主義に走るEU諸国

2020年3月19日 3月上旬から、新型コロナウイルス感染の中心が中国から欧州に移動。 欧州の各政府は慌てて医療物資の備蓄に走った。 多様な国々が共通の価値観の下に結束し、平和と繁栄を求める、というEUの高邁な思想は雲散霧消。 結局大事なのは各国家であ…

米東海岸で初めて、新型肺炎による死者

2020年3月8日 新型肺炎のためフロリダで2人が死亡、東海岸で初めての死者が出た。 米国ではこれまで19人が死亡、うち16人が西海岸のワシントン州、1人がカリフォルニア州在住。 現在、米国の州の半数で感染者が発生。 全米で次々に音楽祭や会議が中止に。 ス…

イタリアのマスク提供要請を、EU諸国が無視

2020年3月7日 新型肺炎感染拡大で、マスク不足に瀕したイタリアが他のEU諸国にマスクの提供を要請。 だが品薄になるのを恐れる各国は、要請を無視。 今のところ公衆衛生に関して、EUがまとまって取れる手立てには限りがある。 各国の対応もバラバラ。 状況が…

韓国が自宅隔離中の人々を、警報つきGPSで監視

2020年3月4日 韓国政府は、新型肺炎で自宅隔離中の人々に対し、GPSのついたアプリによる監視を始める。 本来いるべき場所を離れたら、警報が鳴る仕組み。 隔離中なのに自宅を離れた人々も複数いる、と当局。 感染者の9割が集中するという大邱と近郊の慶尚北…

新型肺炎感染者の少ない東南アジアに、疑問の声も

2020年3月4日 新型肺炎が世界で拡大する中、東南アジアの感染者数は少ない状態で推移。 中国と国境を接するミャンマー、ラオスの他インドネシア、ブルネイ等。 だが感知されないまま、水面下で感染が広がっているとの見方も強い。 中国との結びつきが強いだ…

新型肺炎で、ゲーム産業も危機に直面

2020年3月3日 新型肺炎で、世界中の人が家にこもるように。 ゲーム産業にとっては、またとない機会のように見える。 だが実際は大きな打撃。 メジャーなイベントが延期され、期待していたディールが得られない。 ゲーム界の二大巨人、ソニーとマイクロソフト…

新型肺炎のため、香港で解雇されるフィリピン人出稼ぎワーカー

2020年3月2日 コロナウイルス禍の中、香港人の家庭に住み込みで働いているフィリピン人らハウスワーカーの解雇が、ここ数週間で多発。 出稼ぎ中の彼女達の息抜きの場は、仲間同士で休日集まること。 だが、そこで感染することを恐れる香港人の雇い主に、帰宅…

新型肺炎対策のため、頬にキスをやめようとフランス政府

2020年3月1日 新型肺炎感染拡大防止のため、フランスは土曜、5千人以上が狭い空間に集まることを禁止。 このため日曜のハーフマラソンは中止、農業フェアは繰り上げ終了。 ただ15日の地方選は予定通り実施。 かねて握手をやめるよう提唱していたが、今回は加…

新型肺炎で、中国の大気汚染がドラマチックに改善

2020年3月1日 新型肺炎で経済活動の止まった中国の大気汚染状況が、ドラマチックに改善。 NASAが発表した衛星写真を見ると、一目瞭然の結果に。 車や発電所、産業施設による二酸化炭素排出量が急減している。 特定の事象が原因で、これだけ広範な地域で急激…

新型肺炎はなぜ、大きな経済的脅威なのか、4つの理由

2020年2月29日 新型肺炎で、金融市場に大きな落ち込み。 なぜウイルスが、そんなに大きな経済的脅威なのか。 4つの理由。 理由1。 生活と商業活動を寸断。 中国では、工場が止まりサプライチェーンがずたずたに。 消費者は、購買を控え車もスマホも売れない…

米国で初の新型肺炎「市中感染」発生

2020年2月28日 米国で初めて、海外旅行歴も、感染者との濃厚接触もない新型肺炎患者が現れた。 カリフォルニア州サクラメントのUC Davis医療センターに2月19日入院。 陽性が判明したのはその4日後で、CDCによる検査結果を待たなければならなかった。 米国で…