英語の関係代名詞whomは
今や絶滅の危機に瀕している。
あまり使われなくなり、
使われても誤用されている
と嘆く人が多数。
だが言語は、
信仰の対象でも
道徳的存在でもない。
言語は常に
変化するものなのだ。
大昔、格変化は
8種類あった。
今は代名詞の
3種類しかなく、
他のゲルマン語派同様、
消滅の一途。
言語は移り変わるもので、
コントロール不能なのだ。
whomの消滅を
騒ぐ暇があれば、
世の中のもっと重要な問題に
注意を向けた方がいい。
それに言語が
変化しなくなったら、
語源や音の変化、
類推作用、文法化といった、
言語学者にとっては
ウキウキするような楽しみの対象が
なくなってしまうではないか。