『ノマドランド』でオスカーを受賞した北京出身のクロエ・ジャオ監督。
彼女の活躍は「中国の誇り」と共産党系新聞は賞賛していた。
だが「中国は嘘だらけの所」という8年前の発言が、中国のネットで話題に。
するとオスカー受賞のニュースは削除、『ノマドランド』は上映中止、次作の上映も望み薄。
つまり中国ではもう、ハリウッドでの成功は重要ではないということ。
中国の映画市場の規模は2020年北米を超え、中国側がハリウッドをコントロールする時代に。
外国映画の上映は年間34本程度に限る割当制を採用しているが、今夏外国映画は2か月間、共産党創立百周年に合わせて上映が見合わされた。
中国での公開日、広告量、劇場数は当局が決定。
このためハリウッドはロビー活動に奔走。
中国の俳優出演や中国ロケの実施に加え、検閲担当者のセット訪問も許可。
ユニバーサルやディズニーはコメントを拒否するようになり、自己検閲が懸念されている。
だが中国市場は世界で唯一、成長が見込める所。
この結果、中国人の登場人物を敵役に設定したり、北京の意に反する形で台湾、チベット、新彊を取り上げるのはタブーに。
だがアリバイのように中国人を登場させても、中国の観客には簡単に見破られる。
外国映画の選択肢も広がり、ハリウッドのシェアは減少中。
そうした中、悲喜劇も起きている。
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の公開後、悪役で出演する米国人プロレスラーが、中国語で何度も謝罪する、謎の動画が微信に出回った。
直前、彼はインタビューで台湾を国だと発言していた。
中国のナショナリストは大喜び。
映画は公開第一週、北米の倍の興収を記録。
米国では非難轟々に。
(柴田優呼@アカデミック・ジャーナリズムがツイート)
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So much of Hollywood’s business today resides on shaky ground, but China provides lucrative stability—if studios play by its rules, writes @shirklesxp .
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