海外ニュースで知る世界の流れ

興味のある英文記事を日本語で要約し、「柴田優呼@アカデミックジャーナリズム」でツイート。そのツイートの再録ブログです。英語のニュースを知り、世界の流れをつかむご参考にしていただければ。

英国には、香港人を見捨てない歴史的責任がある

2020年5月30日
父が英国に香港から来たのは9歳の時。
北イングランドで母と出会い、僕のストーリーはそこから始まった。
父が英国に来れたのは、香港が英国の植民地だったから。
植民地の住民は英連邦ならどこでも居住・労働の権利があった。
だが保守党は1962年、英国人と植民地人は居住に関し対等でない法を導入。
当初労働党は反対したが、すぐに賛成に転じた。
中国返還の際、香港人に英国居住権を与えるべきとの声が上がった。
だがサッチャーは1989年、保守党内の右派の圧力に負けて拒否。
保守党元党首は、わずか香港人5万人に居住権を与えることすら、異文化で歴史が違う異教徒が英国にあふれる、と反対。
代わりに香港人に与えられたのが、英国居住権のない海外市民旅券 (BNO) なるもの。
1997年以前に登録した者が対象で、現在35万人が所有。
実際には計290万人が申請資格を持つと見られる。
返還時、英国政府は将来BNOを格上げし、香港人300万人に市民権を与えると言った。
今これを実行に移すべき時。
ただ香港の人口は700万人。
民主化運動をする若者の大半は1997年以降の生まれで、BNOの資格がない。
中にはシニカルになり、暴力に走る者も。
香港の自由は、1984年の英中共同声明で約束されたはず。
遵守させないのは、英国の裏切り行為。
英国には、香港人を決して見捨てないという歴史的責任がある。
The Independent@Independent
I'm alive because of immigration from Hong Kong – but the UK needs to do much more than issue passports
independent.co.uk/voices/uk-hong

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The Independent