海外ニュースで知る世界の流れ

興味のある英文記事を日本語で要約し、「柴田優呼@アカデミックジャーナリズム」でツイート。そのツイートの再録ブログです。英語のニュースを知り、世界の流れをつかむご参考にしていただければ。

友情と政治についてのデリダの考察

2020年1月3日
仏哲学者デリダが80年代後半、友情について連続講義し、1994年内容を本にまとめた。
友人と敵、私生活と公的生活、生者と死者、個人と集団を脱構築するもの。
 
友人にもいろいろ。
真剣な話し相手、浮かれ騒ぎの仲間等。
デリダにとっては例え会わなくなっても、いつか弔辞を読む可能性を包含した存在。
友情は、幽霊のようにつきまとうもの。
 
一方でデリダは当時、冷戦後の西側に見られた勝利の雰囲気を疑問視。
マルクスについての書で、全体主義は亡霊のようなもので消滅することはない、と主張。
 
デリダにとって結局、友情は政治の一形式を意味する。
幽霊のような友情を通じて、友人と敵を脱構築し、自由と平等の想起が初めて可能になるのだ。
 
(柴田優呼@アカデミック・ジャーナリズムがツイート)
According to the French philosopher Jacques Derrida, the intimacy of friendship lies in the sensation of recognizing oneself in the eyes of another.
nyer.cm/mOkSKea

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The New Yorker