就職の面接に、
AIを使用する動きが米国で加速。
HireVueはそのソフトウェアの一つ。
ゴールドマンサックスやベライゾン、
ナイキなど有名企業が採用。
求職者はパソコン等のカメラの前で、
答を録画し送信。
AIがアルゴリズムを利用し、
言葉の選択や抑揚、アイコンタクト、
動作など2万5千の要素を分析。
利点は、性別や年齢、人種・民族など
対人面接の際に生まれる偏見をなくし、
客観的評価ができることだとか。
企業は世界中から
新しい優れた人材を採用でき、
求職者も自分の可能性を最大限に生かせる。
今のネットでの就活は
採用側にも採用される側にも、
あまりにたくさんの選択機会を作り出している。
問題は、こうした形の面接が
苦手な人を締め出すこと。
機械は苦手でも、
人に向かって話すのは得意かもしれない。
それにAIは結局、似た人ばかりを取ってしまい、
採用側にとっては
組織の多様性が失われ、
全体の健全性がなくなってしまう恐れがある。
日本企業には
あまり関係ない話かもしれないけど。
求職者にとってはどうか。
経験者の間で評価は分かれる。
対人面接よりストレスは少なく、
録画は何度でも撮り直せる。
だが冗談は言えないし、
自分の答がどんな反応を得たか
感触がつかめない。
一番欠けているのは
そうした人間的なコンタクト。
しかしその人間性を評価するのは、
冗談がわからないAIだ。